ハイキュー!! はじめて読む人のための作品紹介と物語の流れ

『ハイキュー!!』は、背の低い少年・日向翔陽が、高校のバレーボール部で仲間と強くなっていく青春スポーツ漫画です。全45巻で完結しており、アニメや劇場版も続いているため、どこから入ればよいか迷う人もいるかもしれません。この記事では、作品の基本情報と物語の大きな流れを整理します。どの試合がどう決着するかには触れません。ただし、中盤以降の舞台の広がりを書いた節には、見出しに「(ネタバレを含む)」と付けています。

ハイキュー!!とはどんな作品か

作者は古舘春一さんで、集英社の「週刊少年ジャンプ」で2012年12号から2020年33・34合併号まで連載されました。単行本は全45巻です。題名の「ハイキュー」は、バレーボールの漢字表記である「排球」の読みからきており、物語の中でも部の名前は「排球部」と呼ばれます。

シリーズ累計の発行部数は、2024年12月に電子版を含めて7,000万部を超えたと発表されました。連載が終わってからも読まれ続けている作品です。アニメは2014年から2020年にかけて第4期まで制作され、2024年には劇場版『ゴミ捨て場の決戦』が公開されました。

物語の出発点は「負けた試合」

主人公の日向翔陽は、テレビで見た高校生選手の活躍に憧れてバレーボールを始めた少年です。ところが身長に恵まれず、中学では部員も集まりません。それでも出場した中学最後の公式戦で、天才と呼ばれるセッター影山飛雄のいる学校に完敗してしまいます。

日向はそこから、いつか影山にリベンジすると決めて、憧れの選手が在籍した烏野高校の排球部に入ります。ところが、入学した先で待っていたのは、あの影山でした。敵だった二人が同じチームになる、という設定が物語の最初の面白さです。

二人は性格も得意分野も正反対で、最初は衝突を繰り返します。日向は走力とジャンプ力に優れますが、技術は粗い。影山はトスの精度が抜群ですが、周りに合わせるのが苦手。互いの欠けた部分を補い合う関係が、作品全体を通した軸になっています。

烏野高校はどんなチームか

烏野高校は宮城県立の高校で、かつては全国大会に出場した強豪でした。ところが日向たちが入学した頃は力が落ち、周りの学校から「飛べない烏」と呼ばれる状態にあります。ここから強豪へ這い上がっていく、という構図が、チームの物語としての縦糸です。

チームには、主将の澤村大地、副主将でセッターの菅原孝支、エースの東峰旭、リベロの西谷夕、切り込み隊長と呼ばれる田中龍之介など、役割のはっきりした先輩たちがいます。1年生には日向と影山のほか、月島蛍と山口忠がいます。マネージャーは3年生の清水潔子で、顧問は武田一鉄先生、コーチは烏養繋心です。

最初のうちは人数が多く見えますが、読み進めるうちに、誰がどのポジションで何を担当するのかは自然と頭に入ります。人物の整理は、姉妹記事の「人物・学校・設定の整理」でまとめています。

序盤の流れ 入部から県大会まで

序盤は、日向と影山が入部を認められるまで、そして青葉城西との練習試合から、県大会の予選に挑むまでが中心です。試合の勝敗は書かず、どんな出来事があるかだけを並べます。

舞台は県内から東京、全国へ広がる(ネタバレを含む)

ここからは、中盤以降の舞台の広がりに触れます。まっさらな状態で読みたい人は、この節を飛ばしてください。試合の結果は書きません。

県内の戦いが一段落すると、物語の舞台は宮城県を出て、東京での合同合宿へ移ります。そこで烏野は、音駒高校をはじめ他県の強豪と練習試合を重ねます。烏野と音駒は、顧問や指導者同士の長いつながりもあって、因縁のあるチームとして描かれます。両校の対戦は、のちに劇場版の題材にもなりました。

さらに物語は、宮城県の頂点をめぐる戦いから、全国大会の舞台へと進みます。全国には、兵庫県の稲荷崎高校をはじめ、烏野が見たことのないタイプの強豪が並びます。「小さな選手がどう戦うのか」というテーマは、舞台が大きくなるほど重みを増していきます。

この作品の面白さはどこにあるか

バレーボールの知識がなくても読めることが、まず大きな特徴です。専門用語は出てきますが、場面の中で意味がわかるように描かれているため、ルールを事前に覚えていなくても読み進めやすい作りです。

もうひとつは、脇役にも物語が用意されていることです。ほかの学校の選手にも、そのチームに入った理由や、背負っているものがあります。主人公側だけでなく、対戦相手にも感情移入できるため、同じ試合を別の視点から読み直したくなります。

また、「才能がある人」と「努力で追いつく人」が、どちらも否定されずに描かれています。身長、経験、センスの違いをどう受け止めるかは、試合の勝ち負け以上に、登場人物の成長の場面として描かれます。

原作とアニメ、どこから入るか

迷ったら、原作の第1巻から読むのがおすすめです。日向と影山の出会いと、烏野に入るまでが1冊の中でひと通り描かれるため、作品の入口として読みやすい一冊です。全45巻と聞くと長く感じますが、試合ごとに区切りがあるので、途中で休みやすい構成です。

アニメで入る場合は、第1期から順に観れば、原作の流れを追えます(劇場版は別に公開されています)。劇場版は『ゴミ捨て場の決戦』の名のとおり、烏野と音駒の対戦を扱っています。この対戦に至るまでの人間関係を知ってから観ると、細かな場面の意味が伝わりやすくなります。

最初は、日向、影山、烏野の先輩たちの顔と名前だけ覚えておけば十分です。他校の選手は、登場するたびに少しずつ覚えていけます。

読んだあとの楽しみ方

読み終えたら、気になった学校の試合だけを読み返してみてください。結末を知ったうえで読むと、その学校の選手が試合前に何を考えていたのかが、違って見えてきます。

理解の確認には、下のクイズが使えます。烏野の部員やポジションといった基本から、日向、影山、インターハイ予選まで取り揃えています。うろ覚えの箇所が見つかったら、そこが読み返しどころです。

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